学校便り【ゆめつむぎ206号】
1年を振り返って
校 長 星 野 健 史
令和6年度は手稲養護学校にとって「地域とともにある学校づくり」への再開の年であったと感じます。社会は一足先にアフターコロナとなりマスクが個人の判断に委ねられ、旅行や会食が可能となりました。新型コロナウイルス感染症が消滅していませんので本校のように入院治療中の幼児児童生徒にとっては、感染対策を図りつつ感染拡大をさせないようコントロールしながら学習活動を地域に開いていく必要がありました。久しぶりに行った手稲西小学校と手稲西中学校との交流学習は、交流後に自然と子ども同士の関わりが生まれたり、2回目の中学校との交流ではゲームの運営に互いを気遣う行動が見られたり、両校にとってよい教育効果を生みました。知識として頭で分かっていてもいざ行動するとなると、学んだことが使えなかったり、行動できなかったりすることがあります。「協働的な学び」として実際の交流活動を経験することが、自分のよさや可能性を認識し、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら社会の変化を乗り越える学びが重要なことも再確認できました。
新年を迎え、校長として久しぶりに参加した金山地区「新年交礼会」では、手稲区金山連合町内会の方々から「災害になったら車椅子避難を手伝いに行くよ。」という温かな言葉をかけていただきました。小学校や中学校と同じように本校も地域の方々が一緒に子ども達を育ててくださっていることが感じられる時間でした。ありがとうございます。これからも、よろしくお願いします。
次年度は、もう一歩進んで「地域に開かれた学校」から「地域とともにある学校」として地域の教育資源や人々と一緒に子ども達の成長を育む教育実践を充実・発展させていきたいと考えております。
地域の方々と一緒に行う避難訓練の実施や、運動会などの行事を地域の方々に案内いたしますので、是非、本校で学ぶ子ども達の様子を見に来てください。入院しながら一生懸命学ぶ幼児児童生徒の生き生きとした姿や笑顔を見ていただくことで、互いに元気をもらうことができると信じています。
最後に、進級・卒業する皆さんへ、エールを送ります。1年間よく頑張りました。自分の幸せと、社会にとっての幸せが増えるように願っています。来年度も頑張るぞ! エイ! エイ! オー!!
卒業生を送る会
3月6日(木)、「卒業生を送る会」が体育館で行われました。今年度の卒業生、小・中・高合わせて7名が、在校生から楽しくて温かいお祝いを受けました。「おめでとう」の看板を先頭に、可愛らしい低学年児童の先導で入場、小学部の企画では、手品と楽器演奏で盛り上がりました。間近で見る手品をみんな食い入るように見ていました。中学部の企画は、「この先生は誰?」という先生当てクイズ。ヒントとなる写真を撮ったり、先生にインタビューしたりと、生徒たちで工夫を凝らして準備しました。そして在校生手作りのプレゼントが手渡され、卒業生のお礼の言葉です。卒業生7名と担任の先生方が一緒に楽器演奏をし、間奏で一言ずつ感謝の言葉を伝えました。全校ダンスは今流行のAPT(知らない方は検索しね!)。みんなニコニコで盛り上がりました。そして卒業生代表のあいさつ。退場は、高等部の先生方の楽器演奏と生徒の先導&紙吹雪で幕を閉じました。児童生徒全員で考えた卒業生を送る会、とても心温まる会となりました。
【お知らせ】
●令和7年度 着任式、1学期始業式 日時:令和7年4月8日(火) 9時40分~
入学式 10時00分~
場所:本校体育館
●はじまりの会(幼稚部) 日時:令和7年4月8日(火) 11時00分~
場所:本校幼稚部棟プレイルーム
~いじめに関するご報告~
今年度の本校のいじめ認知件数は、3月7日現在で「0」となっております。日々子どもたちの心に寄り添っていただいているご家庭・コドモックル・各事業所等、関係各位の皆様に心より感謝いたします。引き続き、学校として幼児児童生徒の安心・安全を守る取組を進めてまいりたいと思います。今後ともご協力よろしくお願いいたします。 (いじめ防止委員会)
学校便り【ゆめつむぎ205号】
2学期を振り返って
教頭 吉岡 奈穂子
暑い夏からスタートし、気が付けば雪が降る季節を迎えました。手稲区は、札幌市のなかでも夏は暑さが厳しく、冬は雪の多い地域です。外に出る機会が少ない本校の子どもたちのなかには、本校と病院を結ぶ渡り廊下から季節の変化を感じとっている子も多いのではないでしょうか。渡り廊下を渡ったホールに、恒例のクリスマスツリーが飾られました。これまではPTAの皆様と協力して設置していましたが、昨年度から、子ども自身の手で木を立て、飾り付けをしています。ぜひお立ち寄りいただき、飾り付けを楽しんでいただければと思います。
2学期の大きな出来事の一つとして、10月に本校の感染症対策が変更されました。主な変更点はマスクの着用についてです。子どもたちは個人の判断となり、教職員は、子どもと接する場面以外での着用が個人の判断となりました。マスクを外して表情豊かに友達同士で話をする姿をみて、大きな転換点をむかえたことを実感しています。おそらく、子どもたちは、保護者の皆様や病棟の皆様と相談しながら、今後どのように感染症対策を行っていくのか、自分で考える良い機会になったのではないでしょうか。
運動や日常生活に制限があるなかで、自分で考え、大人や友達と相談して答えをだし、実行することは大変貴重な経験になると考えています。自分で決めたことが期待とは違う結果を生んだとしても、自分で決定し解決する経験の積み重ねが、確かな力につながっていくのではないでしょうか。そのような場面を学校生活のなかで今後も作っていきたいと思います。
保護者の皆様、関係機関等の皆様には、本校の教育活動にご理解ご協力いただきありがとうございました。3学期もどうぞよろしくお願いいたします。
第72回 文化祭
10月に行われた今年度の文化祭は、本校保護者・コドモックル職員の皆様をはじめ、同窓生や旧職員の方にも多数ご来校いただいた中で行われました。前日に行われたPTA子ども縁日では、輪投げなどの縁日が久々に復活し、子どもたちが笑顔で楽しむ様子が見られました。PTAの協力をいただき用意、配布していただいた景品は充実の品揃えで、子どもたちから「迷って選べない!」といううれしい悲鳴が聞こえました。翌日の舞台発表では、各学部ブロックによる行事・学習等に関連させた劇や発表が行われました。準備や練習を長い間頑張ってきて、無事本番を終えた後の子どもたちのほっとした表情や、観ていただいた皆様のあたたかい拍手が印象的でした。高等部バザーでは生徒たちが力を合わせて製作したストラップ等の製品が飛ぶように売れ、同時開催された地域の事業所「むつみのたまご」さんによる物販も大盛況で、活気ある販売会となりました。力作揃いの展示作品も、たくさんの方に鑑賞いただくことができました。子どもたちがより自信を深め、絆も深まった文化祭となりました。ボランティア始め関係の皆様のご協力に心から感謝いたします。
秋のおはなし会
11月12日(火)、ボランティアサークル「山の手図書館おはなしかご」の皆さんが来校し、お話や詩を披露してくれました。蛇のぬいぐるみが言葉に合わせてテーブルの上を這い回ったり、あの山を越えようと次々と生き物が登場したり、工夫がいろいろ凝らされていて、とても楽しい催しとなりました。よく知られている『大きなかぶ』は、子どもたちも声を上げて一緒に「よっこいしょ。」と抜くぐらいの勢いで、大変もり上がりました。年を経るごとに、本校の実態に合わせて内容をバージョンアップしてくださる柔軟さにいつも感謝しております。「来年はこうしたらいいね。」などとますますイメージがわいたようで、今から来年のおはなし会が待ち遠しくなってしまいました。
小学部宿泊研修
小学部では隔年で見学旅行と宿泊研修を行っています。今年度は、児童5名で10/31~11/1にかけて1泊2日の日程で宿泊研修に行ってきました。宿泊地は札幌市南区にある保養センター駒岡でした。31日の夜にナイトレク、1日の午前中に陶芸体験をしました。ナイトレクは、1組の子ども達がゲーム『風船バレー』『紙飛行機飛ばし』『ロープコースター』を考え、子どもたち同士の仲が深まるように工夫をして企画・進行をしてくれました。どのゲームも盛り上がり、約45分間があっという間で楽しい時間となりました。次の日1日の陶芸体験では、山ぶどうの葉を粘土に押しつけ葉脈を写し取り、葉の形に沿って粘土を切り取り、葉の形の皿を作成しました。完成した自分の皿を、満足した表情で見つめ、喜んでいました。楽しい思い出とともに、葉っぱの皿も宝物になりそうです。
それぞれに盛り上がった交流学習!
今年度は、小学部が手稲西小学校、中学部が手稲西中学校、高等部が稲穂高等支援学校の皆さんと交流学習を行ったほか、三角山分校の皆さんとの交流も行っています。小学部は、西小の皆さんに本校に来ていただき、校内を案内するなどの交流を行っています。中学部は、夏に吹奏楽部の皆さんによる演奏を本校体育館で聴き、文化祭ではそこから1曲、音源を使用させていただきました。また秋には福祉局の皆さんと久しぶりの対面交流で、両校混合チームのモルック対決を楽しみました。高等部は、稲穂高等支援学校の皆さんとじゃがいもの栽培や音楽の交流が行われました。音楽交流では学習の中で取り組んできた曲をお互いに発表するなどしています。三角山分校との交流は、3学期に実施の学部もありますが、ボッチャボウリングをオンラインで行い、楽しいひとときを過ごしています。同年代同士の交流は、お互いに興味津々で、あっという間の楽しい時間だったようです。
3学期のおもな行事予定
1月15日(水)3学期始業式
21日(火)全校集会
31日(金)高等部入学者選考検査
※高等部は休業日です
2月 6日(木)後期児童生徒総会
11日(火)建国記念の日
12日(水)全校集会
17日(月)児童生徒会活動日
23日(日)天皇誕生日
24日(月)振替休日
28日(金)参観懇談
3月 6日(木)卒業生を送る会
14日(金)卒業証書授与式
20日(木)春分の日
24日(月)修了式/終了の会
25日(火)~学年末休業日
学校便り【ゆめつむぎ204号】
ひとつ星の塔に込められた想い
校長 星 野 健 史
手稲養護学校には「ひとつ星の塔」のミニチュアモニュメントが展示してあります。実物は、昭和57年に開校30周年を記念して保護者の手によって建てられ、高さ7メートルにもなる塔でした。先端の黄色い星に向かって白いハトが飛び、車椅子の輪が回っているデザインで、下の輪にはカラン、カランと鳴る鐘がついていました。残念ながら実物は建物の新築移転により撤去することとなりましたが、ミニチュアモニュメント(右写真)が作られ、その精神が受け継がれています。当時は朝と夕に子ども達の手で希望の鐘を鳴らすことにしていたそうです。近隣にお住まいの方にはこの鐘の音を聞いたことがある人がいるかもしれません。
「ひとつ星の塔」は本校の校歌2番「手稲の峰の頂に 輝き匂うひとつ星 永久に夢見よその光 よし我が双手堅くとも 清く正しき明日のため 小さき胸に手を組まん」の歌詞からイメージしたそうです。この塔を見ていると、子どもの成長を願い、入院や治療という苦労を自ら乗り越えられるよう励まし元気づけようとする保護者の想いが感じられます。障がいがあるから諦めたり、誰かの助けを待つだけになったりするのではなく、自分の頭で考え、自分ができること・好きなこと・やりたいことを自分で決め、その目標(ひとつ星)に向かって努力する(ハトが飛び立つ)子どもの姿を私たち支援者が力を合わせ、寄り添い励まし、時には一緒に汗する過程をこれからも大切にしていきたいと思います。
この「ひとつ星の塔」があることで、この塔に込められた思いを忘れることなく、コロナ禍で失われた人と人との繋がりを再構築し、子ども達の笑顔と将来のひとつ星を叶えるために、保護者をはじめ、併設する北海道立子ども総合医療・療育センターの職員、関係機関や地域住民の方々との協力体制を更に強く深いものにしていきたいと願っております。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
芸術鑑賞会「シエナ・ウインド・オーケストラ」
日本を代表するウインド・オーケストラである「シエナ・ウインド・オーケストラ」が本校に来てくれました!!憧れのシエナが来校するということで、元々吹奏楽に関わりのある児童生徒は大興奮。「事前ワークショップ」は、楽器の紹介や打楽器クイズなど、誰にとっても興味深い内容で和やかに進み、「ドレミパイプ」の演奏法についてメンバーの皆さんから直接レクチャーを受けたり、メンバーの方に質問させていただいたりなど、プロ奏者を身近に感じる貴重な機会となりました。本公演では、「ジブリメドレー」「星に願いを」などの親しみやすい曲から本格的な吹奏楽曲まで、迫力ある音に加え、美しいハーモニーを響かせてくれました。「きらきら星変奏曲」では、12名の児童生徒がドレミパイプで共演を果たしました。音楽のもつパワーを大いに感じた鑑賞会となりました。
中学部見学旅行
7 月 11 日~12 日の 1 泊 2 日で、札幌市近郊を巡る見学旅行に行きました。主な目的地は、札幌芸術の森、そして JR タワー展望台です。初日、学校を福祉タクシーで出発した 2 人は芸術の森で訪問教育学級の友達と合流し、3 人でちぎり絵はがきの制作体験をしました。3 人でお互いの作品の話をしながら制作すると、あっという間に完成し大満足です。ホテルに泊まった 2 人は夜に 1 日の振り返り動画を見たり、トランプで遊んだり・・・。翌日はステラプレイスで買い物と、展望台からの景色を満喫し、展望台からは学校や訪問教育学級の友達の家と中継をつないで様子を伝えました。あっという間の楽しい 2 日間でした。
高等部宿泊研修
今年の宿泊研修は1泊2日の日程で小樽方面に行きました。日常生活では味わえない体験に期待を抱きながら、最初に向かった先はおたる水族館でした。イルカの赤ちゃんが公開された初日で、大勢の人がイルカの親子を見に来ていました。親子がぴったりと寄り添い泳ぐ姿が印象的でした。次に向かった先は小樽市総合博物館です。蒸気機関車「しずか号」が展示され、車内も見学することができました。科学展示室では実験コーナーがあり、自分の姿が消える実験を楽しむことができました。ホテルでは、お風呂にゆっくり入浴したり、お部屋で過ごしたりしました。次の日は、ウイングベイ小樽でたくさんのお店を見ながら買物をしました。この宿泊研修で見学や経験した瞬間や、笑いや驚きは、私たちにたくさんの感動を与えてくれました。
幼稚部社会見学
☆どきどき☆ ☆わくわく☆ 社会見学
9月 13 日(金)に円山動物園に社会見学に行ってきました。初めてバスに乗る子どももいて、行きのバスは不安いっぱいの表情の子ども達でしたが、いざ円山動物園の中に入ると、初めて見る実際の動物たちの姿に感動した表情で散策し始めました。さるやゾウ、アザラシ、ホッキョクグマとどんどんいろいろな動物をたくさん見ようとする子ども、キリンをじっくりと集中して見ようとする子ども、自分たちの思い思いの見方で動物園を楽しむことができました。最後に自分へのご褒美を買う経験を積むことができて、満足いっぱいの社会見学となりました。
同窓会の報告
今年度の同窓会は本校に直接来校される方と Zoom で参加される方が集まりました。お茶やジュースを飲みながら和やかな雰囲気で、あの日、あの時の出来事の話に花を咲かせていました。
本校を卒業された方からは現在の生活やお仕事の状況についての話があり、交流を深めることができました。レクレーションは「ターゲットボッチャ」を行いました。Zoom で参加された方も楽しんで頂けるように、職員が Zoom 参加の方の指名を受けて代わりにプレーを行いました。ボールが転がると盛り上がり、的にボールが止まると、その何倍もの盛り上がりが見られました。
来年度も同窓生の方が、同窓会で交流を深め、楽しむことができ、明日への活力や活躍につながるような会になるように計画をしていきます。
文化祭のお知らせ
日時 :令和 6 年10月19日(土)
場所 :北海道手稲養護学校 体育館、多目的室等
9:00~ 受付開始
9:20~ 舞台発表開始
9:20~小学部低学年
9:46~幼稚部
10:15~小学部中学年
10:40~小学部高学年
11:07~高等部(バザーの宣伝活動)
11:17~中学部
11:42~生徒会長挨拶
11:50~12:20 高等部バザー・福祉施設物販
※今年度は保護者、同窓生、旧職員、コドモックル職員を対象とした公開となります。
※上履きと外靴を入れる袋をご持参し、持ち歩いていただくようお願いします。
※受付は1階児童生徒玄関になります。コドモックル渡り廊下からは入退場できません。
※マスク着用、手指消毒にご協力ください。
※配布済みの「第 72 回文化祭について(ご案内)」を改めてご確認ください。
学校便り【ゆめつむぎ203号】
令和6年7月25日
1学期を振り返って
教頭 吉 岡 奈穂子
本校の1学期終業式に行われることが恒例となっている、北海道立子ども総合医療・療育センターの花火大会が今年も計画され、実施に向け準備が進められています。新型コロナウイルス感染症が完全に終息してはいませんが、コロナ禍以前の行事が滞りなく計画されていることが有り難いことだと感じています。本校の学校行事においては、見学者の制限を一部解除することができ、地域の方々との直接交流の機会が少しずつ増えてきました。学校行事や参観 談等をとおして、保護者の皆様や地域の方々から子どもたちの成長を褒めていただき、私たち教職員も嬉しく感じています。今年度当初、本校校長から教職員全員に『「こどもまんなか社会」の実現』という記事の紹介がありました。全ての子ども・若者が身体的・精神的・社会的に幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、子どもにとって一番よいことを「まんなか」において、社会全体で支えていくという方向性は、私たち学校の教職員も一緒だと考えています。私たちは常に子どもを「まんなか」において指導することに努めていますが、改めて「子どもの声を聞く、子どものやりたいことを尊重する」ということを大切にした教育活動を目指していきます。今年度も暑い夏となるようです。子どもたちを支えていただいている皆様には体調を崩されないようご自愛ください。幼児児童生徒の皆さんは、2学期にお会いできることを楽しみにしています。
令和6年度 第72回運動会
6月8日(土)の運動会は、見学者の制限を緩和したことでコロナ前の活動が戻ってきました。本校の運動会の目的は、①基本的な運動や種目、集団行動について知るとともに、運動会練習や当日の活動を通して基本的な動きや技能を身につける、②集団の中で協力して責任を果たす態度や規律ある集団行動の体得を図る、③運動会で取り組む学習や身体活動に親しむ中で体力やMentalの向上を目指す、という3観点で取り組んでいます。本番は幼稚部の「ピクニックにいこう」、小学部1組の「1組炎の三本勝負」や2組の「パンどろぼうをつかまえろ」、小学部全体で取り組んだ「最高到達点」。中学部の「ゴルフでGO!GO!」、高等部の「ターゲットボッチャ ~Road To Paris ~」など、どの種目にも幼児児童生徒の頑張りが表れ、種目終了後の会場からはたくさんの拍手が送られ、子どもたちの笑顔や達成感が満ちあふれる1日となりました。これまで2年連続で白組が優勝してきましたが、今年は赤組が優勝し、念願の優勝杯を授与することができました。最後になりますが、保護者の皆様、北海道立子ども総合医療・療育センター職員の皆様、運動会開催にあたり、ご支援ご協力をいただき誠にありがとうございました。
手稲西小学校との交流
6月19日(水)、本校小学部と手稲西小学校との交流学習が行われ、手稲西小の5年生50名が本校を訪れてくれました。昨年度までの数年間はコロナ感染症の影響でテレビ画面越しの交流しかできませんでしたが、久しぶりに直接対面して交流ができました。始めに体育館で対面し、両校とも運動会で取り組んだダンスを発表し合いました。手稲西小の「よさこいソーランの踊り」は圧倒されるほど迫力があり、本校児童から「動きが激しくてドキドキした。」という感想が聞かれました。後半の手稲西小児童の手稲養護校舎見学では、本校の代表児童が案内・説明役を務めました。この日に向けて案内・説明役の児童は学習の中で見学の順路を決めたり、説明内容をタブレットに打ち込んだり、テレビに映すスライド資料を作ったり等、ていねいに事前準備をしました。その甲斐あって、手稲西小の児童は説明をよく聞いて、質問をしたり拍手をしたりしてくれました。「設備がバリアフリーになっていることがよくわかりました。」という感想も聞かれました。限られた時間でしたが終わり際には、すっかり緊張が解けた双方の子どもたちがハイタッチする場面等も見られ、直接顔を合わせて時間と場所と空気を共有することの大切さを感じました。
中学部宿泊研修
今年度の中学部の宿泊研修は、6月27日(木)から28日(金)にかけて一泊二日の日程で実施されました。参加者は生徒1名、引率2名の少人数での旅行団となりましたが、とても充実した2日間を過ごすことができ、また、両日とも好天に恵まれました。1日目は9:30に学校を出発し、午前中に「白い恋人パーク」、「札幌オリンピックミュージアム」、昼食をはさんで「札幌市水道記念館」の見学をしました。白い恋人パークでは、からくり時計が動く時間帯にあたり、3人とも見入ってしまうほど迫力がありました。また、水道記念館では水道の仕組みについて学び、いろいろな体験学習をしました。ホテルに到着した後は、校長先生とその日に撮影した写真や動画の編集を一緒に行い、ステキな映像が完成しました。2日目午前中の最初の見学先である「札幌テレビ塔」へはスマートフォンの地図アプリを使いながら向かい、展望台からは、昨日見学した札幌オリンピックミュージアムのジャンプ台を遠くに見ることができました。その後の自主研修では、札幌地下街の散策や事前に行ってみたい所の候補として決めていた「ジュンク堂書店」でコミック本を、「アニメイト」ではファイルや缶バッチを購入しました。旅行の最後は狸小路で昼食をとり、無事帰路につくことができました。事後学習でも「楽しかった」と感想が出ていました。とても充実した2日間を過ごすことができました。
2学期のおもな行事予定
8月 21日(水)2学期始業式
9月 2日(月)~3日(火)高等部宿泊研修
10日(火)学校公開
11日(水)小学部3・4年社会見学
13日(金)幼稚部社会見学
18日(水)秋の自衛消防訓練
20日(金)中学部社会見学
30日(月)全校集会
10月 4日(月)参観懇談
14日(月)スポーツの日
17日(木)文化祭総練習
19日(土)第72回文化祭
21日(月)振替休業日
31日(木)~11月1日(金)小学部宿泊研修
11月12日(火)秋のおはなし会
29日(金)全校集会
12月11日(水)~12日(木)肢病スポーツ大会
20日(金)2学期終業式・参観懇談
学校便り【ゆめつむぎ】
令和6年 4月19日
令和6年度の学校経営について
校長 星 野 健 史
4月1日に着任しました、校長の星野健史(ほしのたけし)です。特別支援学校の校長は2校目となります。変化の激しい時代となり常識と考えられていたことがコロナ禍となり新しい生活様式が当たり前となったように常識も時代の変化で常識ではなくなることを学びました。常識にとらわれることなく「良識」をもってものごとを見極めていかなければならないと感じております。校長として何を大切に学校経営をするのか、職責の重さを痛感しております。
本校の今年度の重点教育目標を「学びの連続性を意識し、将来につながる計画的で系統的な授業実践・改善」としました。令和になり、学校での学びを指導者が教え込むのではなく、学ぶ児童生徒が何のために学ぶのか、学んだことを実際にどう使うのかを理解し、主体的に学ぶことができるよう、一人一人の学びやすい方法(ユニバーサルな学びの環境)を提供することが学校に求められています。
指導の重点のキーワードを「つながり」としました。前籍校との学びの連続性を踏まえた指導内容・指導方法の工夫を図りたいと考えています。そのためには、個別の教育支援計画や個別の指導計画による引き継ぎが重要です。本校は、肢体不自由教育と病弱教育の専門性を発揮し、地域のセンター的機能を果たす特別支援学校とならなければなりません。パートナー・ティーチャー派遣事業では、本校の特別支援教育コーディネーターを地域の学校に派遣し、その子にとって必要な合理的配慮(その子にとってなくてはならない支援や環境)について一緒に考えていくことができますので、教育委員会を通じて申し込みをいただき、ぜひご活用ください。
経営の重点のキーワードを「組織と協働」としました。北海道立子ども総合医療・療育センターおよび保護者や地域社会等と連携をもち、学部主事やコーディネーターなどを生かした支援会議やケース会議などの効果的な活用を図るとともに、学校運営協議会においても地域とともに様々な課題の共通理解や活動等を行うことを推進したいと考えておりますので、本校の教育活動へのご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
今年の入学式
春の訪れを感じる穏やかな天候の中、令和6年度の入学式がご来賓の皆様をはじめ、新入生の保護者の皆様、そしてコロナ禍以降久しぶりに、在校生保護者や北海道立子ども総合医療・療育センターの皆様ご臨席のもとに開催できましたことを心からお礼申し上げます。
今年の入学式では、中学1名、高等部2名計3名の新たな仲間を迎え、うれしい想いで一杯です。一人一人の喜びのことばには、新しい学部での目標や頑張ってみたいことが素直に述べられており、大変頼もしい限りでした。これから、1年間、教職員一同、子どもたちのために精一杯頑張りたいと思っておりますので、保護者の皆様におかれましては、これまで同様、温かなご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
1学期のおもな行事予定
4月 17日(水)~19日(金)高等部見学旅行
26日(金)参観懇談・PTA総会
5月 9日(木)児童生徒会役員選挙
12日(日)開校記念日
21日(火)春の自衛消防訓練
22日(水)交通安全教室
23日(木)全校集会
6月 3日(月)振替休業日
8日(土)第72回運動会
10日(月)振替休業日
27日(木)~28日(金)中学部宿泊研修
7月 3日(水)芸術鑑賞ワークショップ
4日(木)前期児童生徒会総会
11日(木)~12日(金)中学部見学旅行
12日(金)小学部1・2年社会見学
19日(金)芸術鑑賞
25日(木)1学期終業式・参観懇談
◆第72回運動会のお知らせ◆
日時:6月8日(土)9時~12時
場所:本校体育館
学校便り【ゆめつむぎ】
令和6年 3月22日
1年を振り返って
校長 鎌 田 典 子
皆さんの夢はなんですか?幼稚部や小学部の時には多くの夢をもっていて、そこに向かって様々な努力をしていたり、資料を集めたりしている場合もあると思います。そのまま夢を持ち続ける人もいれば、中学部、高等部になってくると現実と照らし合わせて次第に実現可能な夢になってくる人もいると思います。夢は卒業後に叶うものであったり、何年もかかるものであったりもします。夢という具体的な目標をもたなくても、大好きな人と暮らしたい、いつも笑って過ごしたいなどと思っている場合もあると思います。
私達は皆さんの夢を後押ししたり、実現に近づけるための学習を用意したりしますが、一番に願っていることは、皆さんが幸せだと思える生活ができることです。嫌なことや苦しいこと、悲しいこともあるかもしれません。毎日が楽しい時間ばかりではなくても、苦しいけど頑張っている時間や悲しいけど前向きになれる時間があること、夢が叶っても叶わなくても自分で今の生活が幸せと感じることがとても大事だと思います。
皆さんが今学習していることは、将来の生活に役立つこともあれば、何の役に立つかは分からないこともあります。すぐには分からなくても、頑張って取り組んだ成果は有形無形に必ずどこかで役に立っています。得意な分野を伸ばすこともそうですが、様々な学習にも積極的に取り組んでみましょう。卒業生が、学生の間に〇〇をもっと勉強しておくべきだったという話はよくきく話です。友だちや先生方と頑張った運動会や文化祭、修学旅行等の楽しかった思い出は、将来の生活の糧になり彩りを与えます。
皆さんは、今年度も多くの学習に取り組み、よく頑張りました。笑顔もたくさん見られました。頑張っている時もとてもよい表情をしています。また来年度も笑顔が多い毎日にしていきたいと思います。
進級おめでとうございます。4月にまた元気に会えることを楽しみしています。
芸術鑑賞会「スクラム☆ガッシン」~「劇団風の子」による児童劇
今回の鑑賞会は小中学生の一部が「ワークショップ」に参加し、演出家や役者さんから共演箇所の演技指導をいただく機会がありました。児童生徒は樹木や鳥になりきり、それぞれの表現を生き生きと行っていました。 そして本番、「深い友情」「異なるものを認め合う」「自分の壁を越える」といった身近なテーマでテンポよく進む物語自体はもちろん、素敵な劇中歌の数々、体育館全面を使った演出、眼前で繰り広げられる迫力の演技などに、皆が心を奪われていました。いよいよ訪れた共演の場面では、プロに混じり堂々と演技をする仲間の様子に拍手喝采でした。共演した方も観劇した方も、終演後の表情は充実感にあふれていました。役者さん達と子ども達、お互いの心が響き合った、寒い季節のほっこりタイムとなりました。
卒業生を送る会
3月7日(木)に小中高合わせて7名の卒業を祝う会を行いました。今年は全校生徒が体育館に集まることができ、児童生徒が企画した〇✕クイズやイントロクイズをしたり、卒業生リクエスト曲の「サクラ咲ケ」に合わせて実行委員が考えた振り付けで踊ったりして盛り上がりました。卒業生も在校生からプレゼントをもらい、心をこめて準備し卒業を祝ってくれた在校生に感動と感謝の思いを伝え、心が通いあう時間になりました。
=お知らせ=
◇令和6年度 着任式、1学期始業式 日時:令和6年4月8日(月) 9時40分~
入学式 10時00分~
場所:本校体育館
◇はじまりの会(幼稚部) 日時:令和6年4月8日(月)11時00分~
場所:本校幼稚部棟プレイルーム